韓国のパッチワークと呼ばれる〈ポジャギ〉をご存知でしょうか?主に麻・絹など自然素材の生地を使い、元々は韓国でチマチョゴリなどの衣服を作った後の残り布を継ぎはぎして作られた事から始まる手芸です。その作品は通常のパッチワークと異なり主に無地の色とりどりの布を縫い合わせ、光が透けるとまるでステンドグラスのような美しさです。そのポジャギの講師として、長年多くの生徒さまを指導されているつなぐ針仕事主宰の田辺先生。講師として教えるのみではなく作家としてご自身もご活躍され、世界最大級のパッチワークの祭典「東京国際キルトフェスティバル」では2014年東京国際キルトフェスティバル 審査員長賞受賞、 2017年東京国際キルトフェスティバル 大賞入選という華々しい経歴をお持ちです。
ポジャギのお教室「つなぐ針仕事 絹・麻・綿の針仕事」は東京・神奈川のカルチャーセンター等でレッスンを開催されております。詳しくは「 絹・麻・綿の針仕事」で検索ください。
私と田辺先生との出会いはもう10年ほども前になります。当時、私もその美しさに魅了されて「ポジャギ」を習っており、ポジャギを通じた共通の知人からの紹介でお会いしました。その後は東京にお住まいの先生と神戸の私、直接お会いした回数は少ないものの、展示会を見学したり、お食事したり、お友達としてお付き合い頂いております。元々は大手一流企業でキャリアウーマンとして働かれていた先生のスマートさと、手芸に取り組まれる際の真摯さと一流の腕前、そして普段はとっても気さくなお人柄、私にとっては姉のような存在の憧れの女性です。
愛社精神の塊だった私が会社を辞めて独立しようかどうしようかと迷っていた時、働く女性としてアドバイスを求めたのですが「次の山を登るには、今の山を下りないと」というメッセージで私の背中を押してくださりました。そのメッセージは田辺先生もまた師と仰ぐ方から頂かれたメッセージとの事で、私もずっと先で誰かにアドバイスを求められるような事があればこんな風に言葉をかけて差し上げたいです。
2020年には主宰されている「つなぐ針仕事」のお教室「絹・麻・綿の針仕事」のクラスの皆さんの作品を集めた展示会をご予定されていたのですが、コロナ禍で作品展は中止。お教室は続けられてはいるものの、生徒様も今までとは違う状況で楽しみが減っている現状に、何かしら喜ばれることをされたいとお考えになった田辺先生。ご検討の結果オリジナルグッズを作り、2021年の初レッスンの際に生徒様にプレゼントされる事に。オリジナルグッズとしてお作りしましたのは、田辺先生の代表作のお写真とお教室名も入ったオリジナルのクリアファイルです。透け感が美しいポジャギですが、クリアファイルを光に透かすとまさにポジャギ作品のような雰囲気で、お写真の魅力をより引き立てるのにはぴったりのアイテムでした。
今回のご依頼品は画像を配置するだけですのでデザインとは異なりますが、先生からのご依頼で作品の風合いを出来る限り再現できるように画像補正を行わせて頂きました。
◎作品の色味をできるだけ作品の雰囲気通りに
◎色が沈んでくすまないように
◎透け感を残しつつ、裏の文字はしっかり読めるように
具体的には色が沈まないように頂戴したお写真のコントラストをやや上げて赤と紺をくっきりさせ、黄色味を飛ばして白を白く表現、背景に見えていたできれば写って欲しくなかったものを消す、このような感じです。
そしてこちらのような両面仕様のクリアファイルが完成いたしました。
つなぐ針仕事 主宰 田辺美由紀